くつしたに穴



あたしは靴を脱ぎ、右足を隠すようにして部屋へ入った。


「あった。」


…待てよ。

もしかして、というかきっと、彼の家に来たときから穴は空いていたはず。

そうならば彼はとっくの昔に気付いているかもしれない。


ならばまずいぞ、さとみ!


「なー、」

「はいぃ?!?!」

「なにそんなびっくりしてんの(笑)?」


うわ…びっくりした…

いきなり彼が後ろから現れるなんて、聞いてないわよあたしっ


とりあえずあたしは「なんでもない」と言い、どうにかコタツの中に右足を隠した。

冬でよかった…






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