甘い恋の誘惑

Γねぇ、ちょっと見に行こうよ。大和の女」

Γは?」

Γだってあたし凄い興味あんだけど。あれほど女、作らなかった大和だよ?女を見てみたいって思うのは当たり前じゃん」

Γいや、あたしはいい」

Γ何でよ。見るだけじゃん。ね、ね、アユは着いてくるだけでいいから」


そう言った莉子はあたしの腕を引っ張り椅子から立ち上がらせる。

そして急いで駆け足で駆けて行く莉子に引っ張られながらあたしの足は必然的に着いて行った。


Γちょ、莉子!!あたしはいいって」


大和の女なんてあたしは見たくない。見て何になる?あぁ、あれが大和の女かって頷けばいいの?


急いで来た場所は2階にある2年の教室のある廊下。昼休みである所為か廊下には騒いでいる生徒達。


Γ来たものの、どうしよっか…」


小さく呟く莉子は首を傾げた後、近くにいた女の子の肩をポンポンと叩いた。


Γねぇ、ねぇ…」


その女の子は突然声を掛けられた事もあって、少し戸惑った様な驚いた様な顔をし、


Γ…はい?」


と混乱気味た声でその子は言葉を返した。


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