大空の唄


それから毎日が騒がしく
でも、ゆっくりと流れていく気がした


相変わらず女子達は
俺らを囃(ハヤ)し立てるが


それでも徐々に時間の流れが
穏やかになって来ていると思うのは


空と陽が少しずつ周りに
笑顔を見せ始めたからだろう


俺も愛想笑いをすることが
少し減ってきている気がした


過去の痛みは時間が癒してくれる


そう思い始めていた


そんなある日の事だった…


「あの……」


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