大空の唄
「あんたら、騙されてるんだよ?」
左の少女が少し声を上げた
騙されてる…?
その言葉に空の顔も曇るのが分かった
「騙してない!」
ナミがすがるような目で空を見つめると
「俺はナミを信じる」
空は力強い目で3人を睨んだ
少女たちは一瞬驚いたように
目を見開くと顔を見合わせる
「ナミ…相変わらずだね、あんたは」
真ん中の少女は堪えるように
笑い始めたかと思うとぱっと顔を上げた
「悪魔みたい」
その表情込められた、深い怒りと恨み
背筋がゾッとした
「その目にあたしらも
ずっと騙され続けてきた」
騙され続けてきた!?
「どういうこと?」
間に入るように身を乗り出すと
3人の視線が俺に集まった