大空の唄


いつも明るくて笑顔のナミの
姿が俺の頭をぐるぐる回る


ナミが俺らを騙してるなんて
信じられないし、信じたくない


でも…真っ直ぐな彼女たちの目と
明らかに様子がおかしいナミに心が騒いだ


「あたし達4人は同じ高校で
ほんの最近まで仲が良かった」


「ナミ以外の3人は同じ中学で
ナミは高校からの仲…」


「うちらは友達だと思ってた。
でも、ナミは違った…

クラスの中でも賑やかで
目立つあたしらに近付いて
自分の立場を上げることが
本当の目的だったんだ」


真ん中の子がナミをキッと睨む


「そしてナミは最終的に
自分より目立つあたしらを消そうとした」


消す…?


「あたしらの見えないとこで
あたしらの悪い噂を流しまくったのさ」


俺の心を読んだように
左の子は顔を歪めた


「イメージってのは意図も簡単に崩れ落ちたよ


びっくりするぐらいに


そして最終的にナミはあたしらに
イジメられてパシリとして
仕方なく一緒にいたと言い出した

そんなあたしらがその後どうなったか
大体想像はつくだろう?」


俺ら一人一人の顔を見て
語りかけるようにいう

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