大空の唄
告白 -AYANE-
今日も晴天、雲ひとつない青空
だけど…
「あーやねちゃんっ!」
曇る美咲の表情にあたしの目は泳いだ
「は、はい」
「昨日どこ行ってたか
説明してもらおうか」
あたしの部屋なのに…
薄ピンクのカーペットが敷かれた床に正座して
ソファーに深く腰を掛け足と腕を組む美咲をチラッと見る
ライブは無事に終わったが
どこで何をしていたかという質問の答えを曖昧にしたせいで
今日再び尋問をうける羽目になってしまった
何て言い訳しよう…
ナンパされて着いて行きそうになったところを蒼空に助けられた
蒼空が出てきた時点で
そんなこと、口が裂けても言えない
昨日のことを思い出しながら苦笑いを続けるが
蒼空が発した一言を思い出した瞬間
あたしの思考回路は停止した
『俺の女に何か用?』