大空の唄
答え -AYANE-
「大丈夫?落ち着いた?」
頷いて持ってきてくれた温かい紅茶に口をつける
「ごめんね。あたしんちなんだから…
普通あたしが翔君に煎れなきゃいけないのに
それに…忙しかったでしょ?」
「ううん、
俺ベース完璧だし暇してたから」
ニッと笑う翔君にあたしも出来る限りの笑顔を返した
翔君のベースは完璧だと思うけど
暇っていうのは嘘だと思う
罪悪感と安心感が入り交ざる
でも正直安心感の方が大きい
あたしは翔君にさっきあったことと
自分の複雑な心境を精一杯言葉にした
話していたらまた涙が溢れてきたけど
それでも翔君はただ頷いてあたしの話を聞いてくれた
「あたし自分の
気持ちが分からない…」