大空の唄

褐色の空 -AYANE-

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あたしをじっと睨むように見る蒼空は


悲しくて、孤独な目をしていた


孤独なんてそう簡単に埋められない


そんなことアタシは一番知っているつもり


だけど、何もせずにはいられなかった


孤独を抱える、怖さを知っているから…


蒼空は、どんな孤独を抱えてるの?


知りたいけど安易に聞くことは出来ない


自分の過去を話すことは辛いよ


泣くことさえ忘れてしまうほど


心の傷も深いんだと思う


「蒼空のバーカ」


泣きたいときは泣けばいいのに


なぜ人はそれが出来ないのだろう?


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