大空の唄


でも、人間関係の方は全くで


むしろ俺らは自ら周りの人間と距離を取っていた


元々他人を信用していなかった俺と空はもちろん


あの人懐っこい陽も小学校の時親がいないことでいじめを受けたのをきっかけに


必要最低限の人間との関わりを避けるようになり、気が付くと人見知りにのようになっていた


小さい頃の僕は素直すぎたんだ


全てを信じていたとかじゃなくて


信じるとか疑うとかそんな意識も持っていなかった


そんな僕が疑うことを知ってしまったんだ


周りの人間はみんな僕らのことをかわいそうな子だって…


惨めな子だって…


大人も、子供も…


僕らを惨めで可哀想な子にしてるのはそう言っている人たち


いってる本人はそんなこと
気付いてもいないだろうけど…


信じられるのは空と翔と音楽だけだった


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