大空の唄
必死に目だけ横を向きあたしと目を合わすまいとする蒼空
「意地っ張り!!」
そういうところは本当に子供みたい
「うるせぇよ!
てか手離せよ!」
あたしは手に力を込める
「ヤダ!!」
離してしまったら
蒼空が一人でどこかに行ってしまう
そんな気がするから…
「お前の方が意地っ張りじゃねえかよ!」
「うるさーい!!」
しかし、どんなに力を振り絞っても
大人の男の人に力で勝てるわけもなく
あたしの手は簡単に振り払われてしまった
こうなったら…
あたしは最後の手段に出ることにした
手を振り払うことに必死になっている
隙をついて蒼空にしがみつく
「ば…バカ!何やってんだよ!!」
今度は振り払われないように
精一杯の力を振り絞った