大空の唄
過去の唄-SORA-
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人を信じられなくなった俺は
この世界で生きていくことが
できるのだろうか?


最近ふとそんなことを考える


「空ー!

まだ怒ってんの?」


陽のマンションのソファーに座る俺に


そう言って寄って来た陽


雑誌を見ていた俺は


「怒ってないっつてんだろ?」


顔も見ずそれだけ返した


陽はきっと過去を勝手に話たことに対して謝っいるのだろう


そんなこと、本当にもうどーでも良い


そんな思いとは裏腹に


「やっぱり怒ってる」


陽は俺が怒っていると勘違いしているらしくシュンとして背を向けた


だから怒ってないって言ってんのに


でもめんどくさいから
もうそれ以上言わないことにした

怒るとか、怒らないではなく


俺は自分に失望してるんだ
何も信じられない自分に

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