大空の唄
遠くにいるのにすぐに分かる
それぐらいキラキラとしたオーラを持っている
モデルのように長い手足、曲線美
「絢音ちゃーん!」
少し控えめに叫びながら手をひらひらと振り
こちらに歩いてきてるのは間違いなく梨華さんだ
「ごめんね?待った?」
そう言って向かいの席に座った梨華さんに
見とれてしまったあたしはワンテンポおいて
首を激しく横に振った
「全然待ってないですよ!」
「よかった!
あ、何か頼もう?」
梨華さんはそう言ってほほ笑み
あたしにメニューを差し出した
「あ、はい!」
プライベートで梨華さんに会うのが
こんなに緊張するとは思わなかった
やっぱり、綺麗だな…
「あたしミルクティー!
絢音ちゃんは?」
メニューも見ずに梨華さんに見とれていたあたしはハッと我に返る
「あ、えーっと
じゃああたしもミルクティーで」
そういうと梨華さんは了解とほほ笑んで
近くにいたウエイトレスさんを呼び止めた