大空の唄
蒼空の1番…
ならあたしにだって
「でも、あたしも蒼空の1番じゃ…」
1番じゃ、ない
「そんなことない
本人から聞いたわけじゃないんだけどね
何故かそれだけは確信してるの
あたしも翔斗も陽平も」
そういった梨華さんは再びほほ笑んだ
その笑顔に1滴の嘘も感じられなくて
「あたしに、出来るでしょうか?」
頷いた梨華さんは相変わらず笑顔で…
蒼空の中であたしが何番であろうと
“蒼空を救いたい”
そう思った
「大丈夫よ。
私、運命なんて信じない派だったの
でも今のあなた達を見てたらね
信じてみようかなって思えるの」
運命?
「だって、今も昔も蒼空の中での1番は
絢音ちゃんだけだから」
えっ…
風も吹いてないのに空気の流れを感じた
「聞いても、良いですか?」
知りたい
「聞いてください」
あなたを、あたしが救えるならば