大空の唄


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次の日─



「3号室にコーラとオレンジね
それから7号室もうすぐ時間だから
後、食器洗いしといて」



「ちょっと!!何であたしがあんたの仕事までしなきゃなんないのよ!?」



椅子に座り呑気にメロンジュースに口を付ける地味メガネを睨み付けながらもコップにコーラとオレンジジュースをそそぐ


断れるものなら断りたい
…でも反論したって


「………」


地味メガネはあたしの話しなんて聞く気ないし


プルルルル


「はい、フロントです」

「おい!さっさと飲み物持って来いよ」

「すみません…只今お持ちします」


結局、急がないとあたしが怒られる



くそー!!あんなやつに使われるなんて…悔しい、悔しすぎる



そう心の中で叫びながらも黙々と言われた仕事をこなすしかなかった



本当、無力な自分が悔しい…




そして………


「やっと終わったー!!!」


しばらくしてやっと休憩が取れた時には地味メガネはフロントの元いた椅子にすら居ない始末


怒りを押さえながら大きく体を伸ばし関係者用の部屋に向かう



大変だった分、達成感と解放感が半端ない…



絶対、文句言ってやる!!



そう関係者用の部屋にいるであろう地味メガネを想像しながら廊下を進んでいると自然に早足になった



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