大空の唄
~♪
―綺麗な音色…
ここは…天国?
体は闇にのまれてしまったのに天国に来れたのだろうか
そうしてうっすらと目を開ける
あたしは眩しいほどの光に目を細めた
夢で見た闇とは正反対の光…
少しすると目が慣れてきてぼんやり周りが見え始めた
『目、覚めたみたいだね』
どこからともなく聞こえた声にあたしはゆっくり視線をずらす
『あ、まだ起きない方がいいよ』
起き上がるとそこには優しそうな表情の白髪のおじいさんが
心配そうに顔にシワを寄せてこちらに歩み寄っていた
『神…様?』
気が付けばあたしはそうつぶやいていた
『ハハハ。私はそんなたいそうなものではないよ』
そう言って笑うおじいさん
『じゃあ、誰?』