大空の唄
-SORA-
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収録は司会の進行でどんどん進んでいく
司会者は美人アナウンサーと騒がれている…らしい、神崎 鈴(カンザキ スズ)
こいつはカメラとタイプの男の前ではへらへら笑いで高い耳に障るような声を出すが
嫌いな奴にはあからさまに冷たい態度を取る上にわがままで…男好き…
『鈴なんか飲みたいなぁ』
これがぶりっこモードの神崎
『さっさと飲み物持ってこいよ!』
これがたぶん素の神崎
声のトーンも語尾も180度違う
「では、次はまたもや新曲がランキングで1位を獲得した"SONG OF SKY"のみなさんでーす」
一気に沸き上がる観衆
適当に愛想笑いでトークをする
「では"SONG OF SKY"のみなさんスタンバイお願いします」
神崎の言葉を合図に俺たちは立ち上がりすぐ横に作られたステージに向かった
「空〜!!俺、さっきの話気になりすぎて音外すかも」
ステージに立ちチューニングをしていると翔が俺に近寄ってきた
「僕も〜リズム狂うかも」
陽もそう言ってバチをクルクル回す
こいつら………
「バカか、仕事中だぞ
冗談は後にしろよ」
そう言うと2人は同じように舌打ちをし
「つまんねー」
と言って位置についた
本当にガキかこいつらは
小さくため息を漏らしながら俺も位置につき右手を軽く上げた
これがスタンバイ完了の合図
「では歌って頂きます
"SONG OF SKY"で《鼓動》」