大空の唄
急に身体を襲った衝撃
同時に誰かが床に倒れ込むのが見えたので、誰かと衝突したことと
背丈や服装からそれが女だということははすぐに分かった
「すみません…」
ここは、テレビ局。相手が大物だったらめんど…じゃなくて、ヤバい
そう思った俺は慌てて視線を倒れている女に落とす
「いったーい」
そう言って尻餅をつく女が顔を上げた瞬間……
「あ…」
時間が一瞬止まったような気がして、思考が停止するのが分かった
一度瞬きをして、再び今の状況を確かめる
「そ…蒼空?」
この時ほど"逃げたい"そう思ったことはない
思考が停止する一方、
これが大物芸能人とぶつかるよりも、さらに面倒な事だという事を痛感せざるを得なかった…