大空の唄


『そこで絢音ちゃんに3つお願いがあるんだ』


翔はそう言って人差し指と中指と薬指で3を作った


3つの…お願い…?


あたしは首をかしげる


『まず1つ目は、今日の出来事や空がSONG OF SKYだってことは絶対に誰にも言わないこと』


再び真剣な顔付きになる翔にあたしは息を飲みうなずいた


心なしか部屋の空気も張り詰めている気がする


『2つ目は、空に今まで通りの態度で接すること』


蒼空と今まで通りの態度で…


あたしはチラッと蒼空を見てからうなずいた


『が、がんばります』


『んで最後、これは簡単なことだけど


これから俺たちと仲良くすること
約束?出来る?』


フッと翔の表情が緩み緊迫した雰囲気と共にあたしも肩の力がスッと抜けた


『はい!』


翔の最後の言葉を深く考えるより先に笑顔でうなずいた。そしてうなずいてからあたしの頭は言葉の整理を始める


俺たちと仲良く…ね……って……!?


『………っえ!?』
『…………はぁ!?』


頭で理解するのと同時に驚きのあまり裏返った声は、飛び出すようにソファーから身を乗り出した蒼空の声と重なった

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