大空の唄
恋と愛と愛情 -AYANE-
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「……ね?……やね…絢音!!」
「はっはいぃ!?」
あたしはその怒鳴り声にも似た声にハッとした
「絢音、生きてる?」
目の前には腕を組み
呆れたように溜め息を漏らし
こちらを見下す美咲がいて
「てゆうか、何よその間抜けな返事は!?」
そう言って椅子に座って
きょとんとするあたしに
一層睨みを効かせた
「すすすいません!!」
殺意が芽生えているんじゃないかと
感じさせる美咲のオーラに
あたしは反射的に手で頭を覆うと
パチッと言う音と共に額に軽い痛みが走った
「ちょっ!頭守ったのに
デコピンって反則だよ!」
「何が反則よ!
ぼーっとしてたのは
どこの誰よ!?」
うっ………
あたしは返す言葉がなくて俯いた
「すびません…」
そんなに怒んなくてもいいじゃんと思いつつ
これ以上反抗する事は危険だと察したあたしは
大人しく敗けを認めた