カウントダウン・パニック
「ああ、それならまだ全てが見つかったわけではないですが順調に解除しています。」
風間は現時点で寺崎らから受けた報告を述べる。
「大丈夫です。必ず全ての爆弾を撤去しますから。」
「しかし、まだ全ては発見されてないのですよね?」
「えっまぁそうですが…」
すると柿沼は少し唸りながら考え込む。
「何か問題でもありますか?」
柿沼の行動が引っかかり風間は質問する。
「実は今カーテンコールを延ばすか延ばさないかを悩んでいまして…でもまだ全て発見出来てないようなので我々もなるべく長引かせるようにしますね。」
そう言うと柿沼は再び軽く会釈しドアに向かった。
「ちょっと待って!それ、どういう意味ですか!?」
立ち去ろうとした柿沼の腕を風間は引き止める。
そして未だに柿沼の発言が理解出来ずその意味を尋ねる。
「カーテンコールを延ばすって…!?」
柿沼は風間の勢いに少し圧倒されながらもドアに向かっていた体を風間に向ける。
「最初犯人から電話を受けたとき、カーテンコール終了直後に爆発すると言われたと言いましたよね?」
「確かそうです。」