カウントダウン・パニック
同じように赤羽や寺崎も同意見をひらめかせた。
「最後の一つは第十エリアに…しかも第十エリアは客席…つまり犯人が持っている。」
寺崎が静かに言うと室内は静まり返った。
「しかし、爆弾はこんなに大きいんですよ!?こんなもの持ち歩いていたら他の観客に怪しまれますよ!第一、最初の手荷物検査で引っかかっている筈です!!」
渡辺は室内でその息の根を止めた爆弾を指差しながら言う。
「おそらく最後の一つは我々警察の目を欺く(あざむく)事が出来る小型の爆弾、あるいはここにある爆弾の操作が出来る“親”ともいえる機械…」
渡辺が物申すと風間は何か確信があるかのように言う。
すかさず赤羽は質問する。
「警部、それはどういう…」
「いいかこの爆弾をよくみろ。」
そう言って風間が指差したのはまだ解除されていない爆弾。
画面には“H”と表示されている。
そう。
これは五十分ほど前に寺崎が第二十エリアで他の刑事に回収させた爆弾である。
どうやら寺崎らが客席の捜索にあたっている間に回収し、この応接室に運び込まれて来たのだろう。
「最後の一つは第十エリアに…しかも第十エリアは客席…つまり犯人が持っている。」
寺崎が静かに言うと室内は静まり返った。
「しかし、爆弾はこんなに大きいんですよ!?こんなもの持ち歩いていたら他の観客に怪しまれますよ!第一、最初の手荷物検査で引っかかっている筈です!!」
渡辺は室内でその息の根を止めた爆弾を指差しながら言う。
「おそらく最後の一つは我々警察の目を欺く(あざむく)事が出来る小型の爆弾、あるいはここにある爆弾の操作が出来る“親”ともいえる機械…」
渡辺が物申すと風間は何か確信があるかのように言う。
すかさず赤羽は質問する。
「警部、それはどういう…」
「いいかこの爆弾をよくみろ。」
そう言って風間が指差したのはまだ解除されていない爆弾。
画面には“H”と表示されている。
そう。
これは五十分ほど前に寺崎が第二十エリアで他の刑事に回収させた爆弾である。
どうやら寺崎らが客席の捜索にあたっている間に回収し、この応接室に運び込まれて来たのだろう。