カウントダウン・パニック
風間は藤森から告げられた星が予想もしていなかった人物に驚く。

すると藤森は急いで時計を見た。


「まずい！もう第三幕が終わる！警部、奴は多分客席にいます！！急いで奴の座席を確認して止めなくては！」

「その前に奴が犯人だという理由を教えてくれないか？」

「それは後で説明します！」


すると藤森はパソコンの新東都シティオペラ劇場のサイトを開き、そこに載せられていた首謀者の画像を携帯のカメラで撮った。


「警部、三階席にいるのは誰です？」

「確か…赤羽が向かって右側に、左側には寺崎がいたな。」


それを聞くと藤森は携帯で猛スピードでメールを作成した。

その様子を横で見ていた風間は藤森のあまりの指の速さに呆気にとられていた。

赤羽と寺崎にメールを送り終えると藤森は手紙を掴む。


「警部、客席に急ぎましょう！！」

「ああ！二人は爆弾を見ててくれ！」

「はっ！」


すると風間と藤森は二人の刑事を残し応接室を飛び出した。


「どうやらお前のくだらない話を手土産にしなくてすみそうだな。」

「なっ、くだらないとはなんだよ！」


死を覚悟していた二人に俄かに希望の光がさした。
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