カウントダウン・パニック
そうは言うものの、とても落ち着いているようには見えない。
寺崎は髪をくしゃりと握った。
その横では藤森がかなり険しい表情で考え込んでいる。
(考えろ!考えるんだ!絶対なにかあるはずだ。奴に関係する数字が!)
皆が右往左往する様子を見て仁科は一人笑みを浮かべた。
「まずい!もう一分切るぞ!」
画面の数字が徐々に減っていく様を見て風間はついにカウントダウンを始めた。
「あと四十秒!!」
風間の声に反応し、また赤羽が仁科に食ってかかった。
「ねぇ!パスワードは何!?」
仁科の体を揺するが何も答えない。
「あっあと二十秒…!!」
すると今度は今まで黙っていた渡辺が突然パソコンの元に駆け寄る。
「十九、十八、十七…!!」
「わっ渡辺!?」
「貸して下さい!」
そう言って渡辺は三人が群がる隙間からパソコンに手を伸ばしキーを叩きだした。
「十、九、八…!!」
全ての数字を打ち終えると一度生唾を飲む。
「いきますよ!!!」
そう言うと力強くエンターキーを叩く。
渡辺の声に反応して皆一様に目を頑なに瞑り、耳を手のひらで覆った。
寺崎は髪をくしゃりと握った。
その横では藤森がかなり険しい表情で考え込んでいる。
(考えろ!考えるんだ!絶対なにかあるはずだ。奴に関係する数字が!)
皆が右往左往する様子を見て仁科は一人笑みを浮かべた。
「まずい!もう一分切るぞ!」
画面の数字が徐々に減っていく様を見て風間はついにカウントダウンを始めた。
「あと四十秒!!」
風間の声に反応し、また赤羽が仁科に食ってかかった。
「ねぇ!パスワードは何!?」
仁科の体を揺するが何も答えない。
「あっあと二十秒…!!」
すると今度は今まで黙っていた渡辺が突然パソコンの元に駆け寄る。
「十九、十八、十七…!!」
「わっ渡辺!?」
「貸して下さい!」
そう言って渡辺は三人が群がる隙間からパソコンに手を伸ばしキーを叩きだした。
「十、九、八…!!」
全ての数字を打ち終えると一度生唾を飲む。
「いきますよ!!!」
そう言うと力強くエンターキーを叩く。
渡辺の声に反応して皆一様に目を頑なに瞑り、耳を手のひらで覆った。