カウントダウン・パニック


「阿部さん、すみませんがこの劇場の全体がわかる図とかってありますか?」

「はい!少々おまちください。」


阿部は事務室の奥へと消えた。

それから約二分ほどすると四つ折りにされた白い大きな紙を持って戻った。


「これでよければ…。」


風間は渡された紙を少し開いて中身を確認する。


「ありがとうございます。」


礼を言われ席に戻ろうとした阿部だったが、風間がまだ話しを続けたので慌てて風間の前に戻る。


「それから、少しの間刑事がいませんがすぐに一人こちらに向かわせます。もしその間に犯人からの連絡があればなるべく話しを引き伸ばして下さい。」

「はぁ。」

「多分用心深い犯人なので無理だとは思いますが、お願いします。」


風間は頭を下げると部屋を出ていった。
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