カウントダウン・パニック
犯人からの電話から五分後

警視庁



トゥルルルルルル



「もしもし、こちら捜査一課。」


電話を取ったのは少し天然パーマの入った黒髪を持ち、落ち着きのある警部補、藤森順一(ふじもりじゅんいち)。


〔もっもしもし!?大変なんです!爆発が!!〕

「えっ?爆発?」

〔そっそうです!さっき爆弾が電話で!!〕


相当慌てているのかしゃべっている阿部にも何を言っているのか分からなかった。


「すみません、もっと落ち着いて話してください!」


藤森は電話の向こうの相手を落ち着かせる。

阿部は一息おいてから話しだす。


〔さっき怪しい声の人物から爆弾を仕掛けたという連絡がありまして…!〕

「本当ですか!?」


藤森は驚き大きな声をだす。

同じ部屋にいた刑事たちは藤森の声に反応し皆注目する。


〔爆発まであと六時間くらいしかないんです!〕

「分かりました。そこ、場所はどこですか?」

〔えっと…新東都シティオペラ劇場です!〕

「分かりました!すぐにそちらに向かいます!」


そう言って電話を切った。
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