カウントダウン・パニック
聴き終えると辺りは沈黙に包まれた。

最初にそれを破ったのは渡辺だった。


「あの…主役は己の数字に喰われるってどういう意味でしょうか?」

「多分爆弾がカウントして爆発するって事じゃないだろうか…」


風間は自信なさそうに答える。


「警部、逆探知の方は…」


今度は赤羽が質問する。


「ダメだ。奴は何度も電話はしてきたが、こちらが逆探知する事を前提で通話時間を計りながら電話していた。」

「そうですか…」


ここでまた沈黙がはしる。

すると風間は一息付き沈黙を破った。


「いいか、ここで止まっていても仕方ない!兎に角後残りの爆弾もすぐ見つけ出すんだ!そして必ずこのふざけた爆弾も解除する!」


その場にいた刑事たちは真剣な面持ちを取り戻す。

そして風間はちらりと部屋の時計を見る。


「後約十分程で第一幕が終わる。終わり次第直ぐに指示した場所に行け!では各自持ち場に戻れ!」

「はっ!」


すると刑事達は再び捜索を開始した。
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