カウントダウン・パニック
風間はホワイトボードのさんに乗った黒のペンを手に取るとボードに沢登と書く。
風間が書き終えるのを見計らい藤森は続ける。
「それから久宝憲二もリストアップしてあります。」
「何、久宝もか!?」
書き終えたペンに蓋をしながら藤森の方を振り返る。
「奴はこの劇場が出来る事を楽しみにしていたんだろ?そんな奴がなぜ…」
「そうなんですがここを建設するにあたってどの建築家にお願いするかで揉めたらしです。」
すると持ち合わせていたパソコンを開いた。
「国は初めから仁科経政にする予定だったんですが久宝は古くからの友人である森久保斎(もりくぼいつき)にしろと譲らなかったそうです。もし森久保にしないのであれば寄付金を全額返済するようにとまで言って。」
「森久保?」
風間は拱(こまね)いていた手を解いた。
「森久保斎といえばもう八年も昔に亡くなったんじゃなかったか?」
「はい。当時久宝が国と揉めている間に急性心筋梗塞で亡くなっています。森久保が亡くなった事により久宝は仕方なく仁科にする事を受け入れたんです。」
そう言うとパソコンの画面を風間に見せた。
「当時の記事にも書いてあります。」
風間が書き終えるのを見計らい藤森は続ける。
「それから久宝憲二もリストアップしてあります。」
「何、久宝もか!?」
書き終えたペンに蓋をしながら藤森の方を振り返る。
「奴はこの劇場が出来る事を楽しみにしていたんだろ?そんな奴がなぜ…」
「そうなんですがここを建設するにあたってどの建築家にお願いするかで揉めたらしです。」
すると持ち合わせていたパソコンを開いた。
「国は初めから仁科経政にする予定だったんですが久宝は古くからの友人である森久保斎(もりくぼいつき)にしろと譲らなかったそうです。もし森久保にしないのであれば寄付金を全額返済するようにとまで言って。」
「森久保?」
風間は拱(こまね)いていた手を解いた。
「森久保斎といえばもう八年も昔に亡くなったんじゃなかったか?」
「はい。当時久宝が国と揉めている間に急性心筋梗塞で亡くなっています。森久保が亡くなった事により久宝は仕方なく仁科にする事を受け入れたんです。」
そう言うとパソコンの画面を風間に見せた。
「当時の記事にも書いてあります。」