カウントダウン・パニック
「えっと“主役は自らのスペルを解除コードとした爆弾により死ぬ。主役はその時を舞台で待つ”か…」
読み終えると手帳を返した。
手帳を受け取った寺崎は浮かない顔をしている赤羽に声をかける。
「どうかしたか?」
「あっ、ううん!何でもない。」
赤羽は顔を横に振る。
それを見た寺崎はそうか?と言うと手帳をしまい爆弾の元へ行った。
赤羽は寺崎が側を離れるのを確認すると自らの手帳を開き、犯人が言ったヒントを書いたページを開く。
(何だろう…このヒントが解けたっていうのにまだ何か引っかかっている感じがする。)
赤羽は手帳と睨み合う。
ちょうどその時応接室の扉が勢い良く開いた。
開かれた扉に寺崎と赤羽が目をやるとそこには息を切らした渡辺がいる。
「はぁっ…パッパンフレット、貰ってきました!」
渡辺は後ろ手に扉を閉めるとパンフレットを掲げながら部屋に入ってきた。