カウントダウン・パニック
「重複していると言っても確率でいえば五分五分だ。ここはもう運に任せるしか…。」
「ちょっちょっとまって!」
寺崎の早まった発言に赤羽は制止を促す。
「もしここで間違えれば爆発するのよ!?この劇場にいる二千五百の命が懸かってるの!」
「そっそうですよ寺崎さん!まだ時間はあるんです!もう一度犯人からのヒントを考え直しましょう!」
二人から反対の意見を浴びせられうなだれていた顔を上げる。
「そうだな。悪かった。よし、もう一度考え直そう。」
赤羽と渡辺は顔を見合わせる。
「そうよ。解除コードが登場人物という事は分かっているわ。あとはどっちがどの人物かさえ分かればいいのよ!」
三人は再び一致団結した。
ちょうどその時応接室の扉が開いた。
「どうだ、解除出来そうか?」
扉を開いたのは風間であった。
風間の登場に三人はすかさず敬礼する。
それから三人を代表して赤羽が現状報告する。
「はい!今のところ三つの解除に成功しました!」
「そうか、ご苦労。引き続き残りの爆弾も頼む。」
「はい!」
三人は敬礼を済ますと犯人からのヒントを録音した機械の再生ボタンを押した。