カウントダウン・パニック


「本城江梨子!?」


少し変装をしていたため、すぐには分からなかったがよく見てみると明らかにリストアップした内の一人、本城江梨子である。


「そうだ。つまり本城は一年前、何らかの形で奪われた花形の恨みを晴らすために今日この劇場ごとぶっ飛ばすつもりだったんだろう。そうと分かれば急いで本城を逮捕しにいくぞ!」


風間が守衛室から出ようとすると藤森は急いで制止させる。


「ちょっとまって下さい警部!多分本城は白です!」


風間はピタリと止まる。


「それはどういう事だ?」


ドアノブから手を離すと藤森の方を向く。

すると藤森は内ポケットから手帳を取り出した。


「実は先ほど本城本人から連絡があったんです。」

「何!?」


藤森は話しの内容が書かれているページを開くとゆっくり話しだした。
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