カウントダウン・パニック
そういうと鞄の中から問題の手紙を取り出し藤森の前に出した。
「これがその手紙ですか?中を拝見してもよろしいでしょうか?」
「はい、構いません。」
藤森は何の変哲もない封筒を一通り見ると中の便箋を取り出した。
封筒と便箋に書かれている文字は筆跡がバレないようにするためかパソコンで印刷されたものだった。
それを藤森は読み出す。
「えーと『本城江梨子様 あなたの恨みを買います。一ヶ月後の十一月十一日に公演されるワーグナー作曲歌劇《タンホイザー》の会場に是非お越し下さい。』か。」
「それと一緒にチケットが入ってたんです。チケットはもうありませんが。」
本城が言葉を濁す。
「それで今日行ったわけですね?」
本城は小さく頷く。
「初めてはただの嫌がらせかと思って行くつもりなんてなかったんです。でも二通目の手紙が…」
すると本城は再び鞄から手紙を取り出した。
「これが二通目ですか?」
「はい。」
封筒や便箋が一通目と対して変わらない事を確認すると藤森は読み始める。
「これがその手紙ですか?中を拝見してもよろしいでしょうか?」
「はい、構いません。」
藤森は何の変哲もない封筒を一通り見ると中の便箋を取り出した。
封筒と便箋に書かれている文字は筆跡がバレないようにするためかパソコンで印刷されたものだった。
それを藤森は読み出す。
「えーと『本城江梨子様 あなたの恨みを買います。一ヶ月後の十一月十一日に公演されるワーグナー作曲歌劇《タンホイザー》の会場に是非お越し下さい。』か。」
「それと一緒にチケットが入ってたんです。チケットはもうありませんが。」
本城が言葉を濁す。
「それで今日行ったわけですね?」
本城は小さく頷く。
「初めてはただの嫌がらせかと思って行くつもりなんてなかったんです。でも二通目の手紙が…」
すると本城は再び鞄から手紙を取り出した。
「これが二通目ですか?」
「はい。」
封筒や便箋が一通目と対して変わらない事を確認すると藤森は読み始める。