DASH !
『こんな色をした地毛があるわけないだろ!ちゃんと黒く染めろ!
花結 瑞樹!お前もだよ!!』



それは金髪だから!


『はぁ?だから瑞架の言う通り.これは地毛だっつーの!
自分の頭が寂しくなったからって人にあたるんじゃねえよ.クソジジィ!』


確かにこのセンコーの頭は最近ハゲている場所が更に増えた。
カツラも意味がないくらいに‥‥



あ!

隣であたしと同様怒鳴り散らしているのはもちろんあたしの双子の兄,

花結 瑞樹[ハナユイミズキ]


瑞樹は基本父親似。
だからあんまり似てはいない。



まぁ.格好良いけど…。




『なんだと!?もう一遍言ってみやがれ!』



『何度でも言ってやるよ!そのショボい耳にな!!』



瑞樹は相当お怒りのご様子…。
廊下で彼女待たせてるからね 笑



「ってかハゲ!あたしたちの個人調査書.ちゃんと見たのかよ!?」



ちゃんと見ろ.お前の目は節穴か!?
調査書に"母親 アメリカ国籍"って書いてあんだろ…?



『ったく,言葉遣いも悪い…。いい加減に……』



「瑞樹,帰ろ。このジジィに何言っても無駄だ。時間が勿体ねえ」



あたしは無駄だと思ったらそこで諦めるタイプ。
瑞樹はそうではないけれど.さすがにメンドくさくなったのだろう。



『あぁ。ウザいし煩ェし。帰って寝てた方がナンボかマシだな』



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