そのときは。

気がついてみれば、時刻は夜の9時過ぎ。


かれこれ3時間は語っていたみたい。


でも不思議と、まだまだユウとの話は尽きなかった。





「ねえねえ、もう9時過ぎてるよ。あたしたち喋りすぎだってー」


『うお、マジか。早えー。あ、電話してたら飯も風呂も出来んよな。一度切った方がいいか?』


「あ、あたしは構わないよ。ユウは?」





…どうせ今日1日、何もせずに過ごしただけだし。


それになんとなく、電話を切るのが惜しかった。





『ん。俺もヘーキ。でももし何かあれば言ってな』


「…ありがと。」


ユウの優しさは悠と似通ったところがあって、甘えやすい反面、いちいちあたしを切なくさせた。

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