やっぱり、すき

さっきまではワイワイ話してた子も、
自己紹介の時になると下を向いて恥ずかしそうに自分の名前を言っていた。



「加藤きららです!きららって呼んで~」



わ。
かわいー子だな…。しかも明るい。

たぶんクラスのアイドル的存在になるだろーな。



「片岡!早く前へ出て」

「えっ…あ、はい」



次あたしなの忘れてた。

やだもー恥だ!



「えっと…、片岡すみれです。一年間よろしくお願いします」




一言であいさつをすませ、早歩きで自分の席に戻ろうとしたら
きららちゃんに話しかけられた。



「すみれって名前かーわい♪」

「え…そう?ありがとう」



可愛い……って。

それにしても話しかけられてしまった!
近くでみたきららちゃんはやっぱり可愛かった。



順調に自己紹介が終わり、あっという間に今日の授業は終わりになった。



「夜メールするね、すみれ」

「うん。またねひなちゃん」



ニッコリとほほ笑んでひなちゃんは教室を出てってしまった。

帰るの早いな……。



「すーみれっ」

「っ!きららちゃん…?」

「きららでいいよぉ。アド教えて!」



びっくりした。いきなり肩たたかれたと思ったらきららちゃんだった。



「あたし送信するよぉ」

「はーい」

「…よしっ。ありがとすみれ」

「ううん。よろしくきららっ」

「よろしくね~♪あたしずっとこの子良さそうって思ってたん」



良さそう…って何が?



「そ、そっか。あたしはきらら可愛いなーって思ってたよ」

「ちょっと照れるじゃーん!って、まぁ明日から仲良くしてねっ」

「ん。またね」

< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop