bat and angel ~恋するヴァンパイア~
「ほら。行くわよ。」
母に呼ばれ、私は急いでついて行った。
校舎の中に入ると廊下は広く、天井は高く、窓やドアがやけにデカい。
「こちらです。」
私達が通されたのは真ん中の校舎の最上階にある一室だった。
この部屋だけやけに威圧感があった。
“コンコン”
「大葉様。お客様をお連れしました。」
「入れなさい。」
部屋の中から男の人の声が聞こえてきた。
“ガチャ”
「失礼します。」
「ようこそ。クラウディオ学園へ。私はこの学園の理事長を務めている大葉 平佑〈おおば へいすけ〉です。では早速学校説明をさせてもらいます。」