sweet lovers A
あぁ。
先輩、かっこいい。
でも。
「あ……」
先輩の隣には――あの人が。
「嘘……」
楽しそうに笑って、先輩の肩を引き寄せるあの人。
あの人の腕から、笑って逃げる先輩。
何を喋っているのかは分からないけど、あたしの目と鼻の先を二人で歩いていく。
先輩の持ってる買い物袋から、ネギが飛び出てる。
思いっきり、夕食の買い物、って感じ。
親のお使い?
男子高校生が学校帰りに?
ありえな……い?
いや、ヒロトだって、亜矢ちゃんとスーパーにいるじゃない。
共働きの両親の代わりに、亜矢ちゃんを保育園に迎えに行って、スーパーで買い物。
じゃあ、先輩も?
それならどうして、あの人と一緒にいるの?
友達だから、あたしと千佳みたいに二人で来たの?
そうだよ。
きっとそうに決まってる。
でも。
あたしは、そういう風に思えなかった。
ファンの子達の一部で噂されている話を聞いてしまったから。
先輩、かっこいい。
でも。
「あ……」
先輩の隣には――あの人が。
「嘘……」
楽しそうに笑って、先輩の肩を引き寄せるあの人。
あの人の腕から、笑って逃げる先輩。
何を喋っているのかは分からないけど、あたしの目と鼻の先を二人で歩いていく。
先輩の持ってる買い物袋から、ネギが飛び出てる。
思いっきり、夕食の買い物、って感じ。
親のお使い?
男子高校生が学校帰りに?
ありえな……い?
いや、ヒロトだって、亜矢ちゃんとスーパーにいるじゃない。
共働きの両親の代わりに、亜矢ちゃんを保育園に迎えに行って、スーパーで買い物。
じゃあ、先輩も?
それならどうして、あの人と一緒にいるの?
友達だから、あたしと千佳みたいに二人で来たの?
そうだよ。
きっとそうに決まってる。
でも。
あたしは、そういう風に思えなかった。
ファンの子達の一部で噂されている話を聞いてしまったから。