sweet lovers B【BL】
「今夜、飯食いに来いよ」

「いいの!?」

 パァっと、成都の表情が明るくなる。
 チョコのことはもういいのか、俺の腕を掴んで「本当に行って良いの?」と聞いてくる。

「ああ。お袋は出張で居ないんだ」

「よっしゃー! 清治の手作り飯ゲット!!」

「いいなー、なっちゃん。あたしも清治のご飯食べたい!」

 そう言って俺の机に両手を突く弓香の肩を、成都がポンポンと叩いた。

「弓香はダメー。清治のオムライスは俺のですー」

 誰もオムライスを作るなんて一言も言ってないんだが。

「なっちゃん、独り占めはずるいよ」

 ……弓香。
 お前、俺の気持ちを知ってるなら潔く諦めてくれ。

 俺がひっそり溜息を吐いたその時――。
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