sweet lovers B【BL】
「清治を独り占めすることの何が悪いの?」


 弓香も思わず息を飲むほど、その笑顔は鮮やかで、有無を言わさぬ迫力があった。

「――あ。予鈴だ。清治、弓香、またね」

 成都は何事も無かったかの様に、予鈴と共に自分の席へと戻っていった。

 チョコとそのゴミを俺の机に残したまま。

「……清治」

「……なんだよ」


「さっさと告白しちゃいなさいよ」


 俺の方を見ることもせず、弓香はその言葉を残して行ってしまった。

 告白、出来るもんならしたいさ。
 玉砕するのがオチだけど。

 大体、男に告白されて誰が喜ぶんだ。
 俺だって、成都以外はごめんだ。

 成都が俺にああいう態度を取るのは、きっと成都がああいう性格だからだ。
 俺に都合良く解釈したら駄目だ。

 成都を、傷付けてしまう。

 成都を、裏切ることになってしまう。

 俺は、親友のままでいい。
< 14 / 46 >

この作品をシェア

pagetop