sweet lovers B【BL】
「――ねぇ」

 俺が一人悶々としていると、いつになく真面目そうな顔つきの成都が聞いてきた。

「清治って、好きな子とかいるの?」

 ――!?

「……なんだよ、急に」

 心臓を鷲掴みにされるってのはこういうことを言うんだろうか。
 ただでさえ上がっていた心拍数が更に上昇する。

「いるの? いないの?」

 ずい、と俺の方に身を乗り出してきた。
 頼むから、それ以上近寄らないでくれ。

「いる、けど……そういうお前はどうなんだよ」

 好きなヤツがいることくらい、主張したって構わないだろう。

 それよりも。

 成都がどうなのか、気になる。

 気になるけど、出来れば聞きたくない。

 でも、親友として、成都の恋を応援するくらいの覚悟は……それなりに出来ている。
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