ー雪女郎ー 雪洞と凪
第一夜
「姫様!!」







広く立派な江戸の大名屋敷。







「今日は神納様がいらっしゃられるのですから・・・」








「分かっておる!!だからこうして、めかしているのじゃ!!」








呆れ顔をする老女に、笑顔を向けるかわいらしい少女。







歳16






涼 リョウ






幕府老中神納の弟を、父に持ち、公家出身の母を持つ。







神納家とは、向こうの気さくな性格から頻繁に、訪ねてくる。







しかし、表は善い顔をするが裏は、兄に激しい憎みを持っている父に、多少の嫌悪感を持っていた。






しかし、母はそんな父を支えているため、お涼も父をそこまで嫌うことはなかった。
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