ー雪女郎ー 雪洞と凪
「わっちらは、超一級品の花でありんす。」










「ここに来たら、幕府の将軍だって下座につく。」









「つまり・・・我らは遊女は、如何なる時も人の上に立つ存在なのさ。」











雪洞が、笑った。









お涼は、呆然とその顔を見つめた。








これが吉原伝説の花魁。









雪洞・・・









「桃、行きんしょう。これ以上、そこの姫様にかまってる暇はありんせん。」









桃は、お藤という黒猫を抱き上げ不安そうに、雪洞を見つめた。
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