ー雪女郎ー 雪洞と凪
第八夜
お涼が通されたのは、暗く、静かな庭だった。









小さな池があり、桜と姫椿の木が向かい合って立っていた。









お涼は、ほぅとため息をついた。








これから自分はどうなうのだろう。









大名の娘であるし、殺されることはなさそうだが・・・









「あんたかい。ウチの花魁に、喧嘩売ったというのは・・・」








お涼は、ビクッと立ち上がった。









後ろには、紅の着物を着た、歳半ばの女性が立っていた。










「あんたの叔母さんの名は・・・凪、かい?」
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