ー雪女郎ー 雪洞と凪
大門が見えてきた。










結局・・・何も分からなかった。








そして・・・








「その着物はアンタにあげるよ。」









雪洞の言葉に、瞳が潤んだ。









美しい山吹色の着物を着せてくれ・・・









『女の子が、こんなもん着るんじゃない。』









そうやって、叱った。









「お、お涼!!」









その声が聞こえたのと・・・









雪洞の瞳に涙が溜まったのは、同時だった。
< 48 / 75 >

この作品をシェア

pagetop