ー雪女郎ー 雪洞と凪
第十一夜
「アンタは一人なんかじゃない、雪洞。」
雪洞は、凪に抱きついた。
凪は、雪洞を優しく受け止めた。
昔のように包み込むように抱きしめてあげられないことに、少しだけ・・・
寂しさを感じていた。
こんな時でも・・・
二人の足は大門を挟んでいた。
きっと・・・
きっと・・・・・・
二人には分かっていた。
戻る時間 トキ が、ここにないことを。
雪洞は、凪に抱きついた。
凪は、雪洞を優しく受け止めた。
昔のように包み込むように抱きしめてあげられないことに、少しだけ・・・
寂しさを感じていた。
こんな時でも・・・
二人の足は大門を挟んでいた。
きっと・・・
きっと・・・・・・
二人には分かっていた。
戻る時間 トキ が、ここにないことを。