ー雪女郎ー 雪洞と凪
「わっちは、この世界しか知りんせん。この世界で生まれ、この世界で終わりを迎える。」










「それがきっと・・・わっちに神様が与えた天命なのだと。」










凪が、静かに頷いた。









「わっちは、この世界で永遠に美しく在る。・・・きっと、この世で最も強く、美しい存在に。」











雪洞は、ホッと一息ついた。











「姐さんに、会えて良かった。」










「あたくしも。」









凪は、背を向けた。










「雪洞。いつまでも美しく在りなさい。」
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