本気なんです。

「椎名、コレ。」

って目の前に差し出されたのは、缶コーヒー。


「.....えっ?」


「はっ?何?」

「いや、えっ?え...コレ貰っていいんですか?」

「ん?いらない?いらないなら、いーけど。」

「いやっ!いります!!頂きます!!」

「ハイ。どうぞ。」

って優しく微笑んで渡されたから、思わず顔が真っ赤になっちゃって。


「あ...ありがと...ございます。」

ぎこちないお礼の言葉になっちゃた・・。

ていうか、めっちゃ嬉しいんだけど!!


「あの柊サン・・、なんで缶コーヒーなんか・・」

「ん?あぁ、椎名が頑張ってるなぁーと思って。ソレご褒美だよ。」


ご褒美・・。
ご褒美なら・・。


「あ!今、ご褒美の割には、やっすいなぁ~って思っただろ!」


思わず、飲んでるコーヒーを吹き出しそうになりながら、

「いえいえっ!そんなコト思ってませんよ!!」

と全力で否定しまくった。
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