本気なんです。
毎日、毎日。
仕事に追われながら、書類に埋もれながら、式典の準備も手伝って、イッパイイッパイな日々が怒濤のように過ぎてった。
10月に入ってスグに、創立記念式典の日がやってきた。
会場には、役員と社員。
それに、本社や関連会社からも社長や専務など、お偉いさん達がたくさん来ていて対応に追われていた。
記念式典が終わると、小1時間の休憩をはさんでそのまま会場で、立食パーティが行われることになっていた。
私は式典の準備メンバーだったので、パーティの方はノータッチだったけど、そっちの準備を手伝ってる友達は忙しそうに会場の中を走り回っていた。
それからしばらくして、パーティが始まった。
あまり畏まったりしないようにと、立食になったので、お偉いさんがいてもみんな適度に息を抜いて楽しんでいる。
私も、昼食が取れなかったので何か食べモノを口にしたかったけど、式典の時に来客対応をしていたせいか、お偉いさんから声をかけられ中々身動き出来ずにいた。
愛想笑いで、顔の筋肉が引き攣ってるんじゃないかと思い始めた頃、やっと人の波から抜け出して壁際に置いてあった椅子に座って、一息つけた。
あぁ、ホントに疲れた。
それに、何も食べずにアルコールを飲んだせいか、ちょっと気分も悪いし。
私なんて、受付をしていた只の一般社員なんだから、ほっとけばいいのに。
なんで、お偉いさん達はしっかり顔を覚えてるのかなー・・。
なんて思いながらやっと息をつけたことに、ホッと胸をなでおろしていた。