本気なんです。

ふ、と顔を上げると、少し離れた所に課長と話している柊サンを見つけた。


あー、なんか久しぶりにしっかり柊サンの姿見れたなぁ。

そんな風に思いながら、顔が緩んでるのが自分で分かった。


あ、ここにいればしばらくの間、柊サンを見ていられるかも・・

そう思って、近くにあったデザートを口に入れながらボーっと柊サンを眺めてた。


お腹すいてるのに、デザート食べてる自分を笑いながら。



柊サンは課長と話した後、他の部署の人や部長なんかにも声を掛けられていて、1人になることはなかった。



そうなんだよね。
柊サンって、自分からどんどん話しかけたりするタイプじゃないけど、周りの人がほっとかないんだよね。

そういうのを人脈?人望?があるっていうんだろうな。

上司に対しても、媚びてる様子なんてこれっぽちもないし、むしろ上司の方が柊サンを頼ってる気がする。



最近忙しかったから、柊サンと会話なんてロクにしてないし、顔をしっかり見たのも久しぶりだなー。


でも、今日が終われば少しは落ち着くし、また話せるチャンスは来るよね?


うん。頑張ろう。


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