年上のイジワル彼氏


 
  ◇   ◆   ◇

 「はい、今日はここまで~」

  隆くんが適当なところで

  問題集をとじた。

  
 「数学が致命的~」

  あたしに

  デコピンしてから

  財布を出した。


 「え、お金あたしも払うよっ」


  あたしも慌てて

  ポケットに手をつっこむ。


 「いーのいーの♪

  こーいうのはオトコが

  払うモンなの」


  おっきい手で

  財布を持った右手を

  包み込まれて、

  おとなしくポケットに戻してしまった。


  ってコレ、

  あたしも払うって意地でも

  払った方がいいんじゃ・・・

  あつかましくない!?

 
 「あー、気にすんなよ?」

  隆くんがレシートをもらいながら

  言った。

 「ぅん・・・」


  好きな人におごってもらうなんて、

  どう思われてんのか

  気になります!!

  ・・・まぁ本人がそう言うから

  いいの・・かな?
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