無双烈鋼サイバリオー
『ぶをわるしゃ※>$%#*¥@《+&っ!!』
ひしゃげまくった顔から発せられる断末魔の叫びは、もはや聞き取れても全くもって意味が理解できる訳が無いほどに無惨なものだった。
ギガトン・クラッシュの衝撃は、捕縛ロープを一瞬で引きちぎり、アンリマットの頭と尾を破壊しながら次元の狭間に叩き込み、その狭間に留まっていたフーライボウのボディーを反動で急上昇脱出させるということを同時にやってのけた!
自分の背中に生み出したブラックホールに自ら堕ちてゆくアンリマットは、百足のような巨体を海老反りにしながら消滅を始め、やがて保持の限界を迎えて真っ二つになった身体は全て次元の彼方へと消え去った。
洞窟内を静寂が支配する…
「残る魔王は4体…
奴らはサイバリオー、バシゴコウ、フーライボウを完全抹殺するために本腰を入れて来るだろうな」
勝ちはしたが、流石に魔王との戦いに無傷とは言えなかったフーライボウの中で、阿行が呟く。
「しかし兄者…
これから相手にする魔王は、それこそアンリマット以上の強力な奴だろう。
今の俺達やサイバリオーが勝てるのだろうか…?」
マキーナの頂点たる六大魔王。
その中でもサイバリオーとバシゴコウが倒したバェルゼブブ、フーライボウが倒したアンリマットは格下なのだろう。
弱気な吽行を諭すように、阿行は決意の眼差しで言った。
「そのために、俺達は会得しなければならない。
『極(きわみ)ノ境地』を!」
《つづく》